金属アレルギー講演会

6月27日、私たちの勉強会主催の「歯科用金属アレルギー講演会」を松阪市民病院で開催しました。


 

診療後、はるばる医院まで来ていただいた峯先生にくろい歯科をご案内した後、急いで市民病院に向かいました。

地域連携課の上永さんは既に会場の講義室をきっちりと準備してくださっていました!ありがとうございます。本当に助かりました!早く来て準備を手伝ってくれた伊藤先生もほんとに助かりました!
土曜日の夜からにも関わらず、続々と集まる参加者の皆さん。歯科医師、医師、看護師、歯科技工士、業者と職種は多岐に渡りました。


 

スタディークラブCYS「CHANGE YOUR SMILE!」とは!?

一昨年に若手歯科医師で立ち上げた勉強会で、普段は自己研鑽のために月一度歯科に特化した勉強会をしています。
一方、外部講師を呼んでの講演会の時には、歯科と他の業種との境界に当たるようなテーマ(例えば医科との境界、金属アレルギー、福祉介護との境界、摂食嚥下等)を扱い、地域の医療レベルの向上を図り、地域での歯科の役割を明確にしていくということを目的に活動しています。

目の前の患者さんを治し、素敵な笑顔にかえてさしあげる!笑顔がどんどん広がっていくことで、地域の笑顔をかえることができる!

そんな気概を持って活動しています。
笑顔に変えるというとおこがましいですが、周りが自然に笑顔になるようなことができるといいと思っています。


 

30名を越す勉強熱心な方々に集まってもらいました。
講師は峯篤史先生。
大阪大学大学院クラウンブリッジ補綴学分野から専門分野の一つである金属アレルギーについてご講演いただきました。

超多忙の中、時間を作っていただき感謝いたします。


 

歯科以外の方にもわかるように噛み砕いての講演。後半からは現在の最新のトピックスをお話しいただきました。

歯科金属アレルギーの講演は、皮膚科での診断、疑いのある金属の除去、という従来の流れの中、多種多様な原因であったり、精神心理学的な要因も絡んで来たりと、どうしてもかっちりとしたマニュアルというものが決定しにくく、モヤモヤとしてしまうことが多いです。

そういったことから、今回どうしてもしたかったのが、皮膚科や内科の医師の先生を交えての質疑応答、ディスカッションの時間です。
そのことで、より視野の広い認識が生まれるのではないかと考えました。


 

内科の小坂先生の質疑応答。
歯科金属アレルギーで良く出る掌蹠膿疱症ですが、内科的には自己免疫疾患等、多様な鑑別診断があり、歯科金属アレルギーを疑うケースの方がマイナーであること。
そして、なぜ、歯科金属アレルギーは、金属を入れた歯の周囲ではなく、手や足などの末梢の遠く離れたところに皮膚症状が出るのかという質問がなされました。
まだまだ正確には判明していないところで、さすがの視点です。


 

市民病院口腔外科部長の中橋先生からは、インプラントに関するチタンアレルギーについてや、パッチテストをして陰性となった金属でも、その後に口腔内症状が出現するケース等、エポックメイキングな質疑応答をしていただきました。
写真が無かったですが、松阪が誇る質問王吉田先生には、冠部を除去したあとのコア部の金属について等、臨床での鋭い視点等ディスカッションしていただきました。


 

皮膚科の清水先生からはパッチテストが最も簡便に、また繁用的に行われているが、強反応が出た場合、皮膚に赤い瘢痕が残るケースがあるため、患者さんには安易な勧めをする前に十分な説明が必要であるということ。
連携が必要であるということを教えて頂きました。


 

講師峯先生を囲んで。


 

御陰様で無事に終了しました。

講演会の運営では非常に未熟な点が多々ありました。
次回の企画へと生かし、より有意義な、また面白い会を考えて行きたいと思います。

また教えて頂いた事、今回連携がとれたことは、困っている患者さんの治療に生かして行きます。

本当にありがとうございました!!!!!

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